花嫁のれんは、能登、加賀、越中の加賀藩の領地であった地域に伝わる風習である。親が婚礼道具として嫁ぐ娘に持たせるものだ。婚礼の日、花嫁は婚家の仏間の入り口に掛けられた花嫁のれんをくぐる。嫁ぎ先の仏壇に手を合わせ先祖に挨拶してから、披露宴に向かう。
人生で一度だけくぐる花嫁のれん。披露宴が終わると、丁寧にしまわれて家の中で長い眠りにつく。しまわれた自分の花嫁のれんを、ふとしたきっかけで取り出し見つめるとき、嫁いだ女性たちの心に何がよぎるのか。
花嫁のれんにこめられている人の思いが知りたい。そう思った私は、花嫁のれん館のそばにある一本杉通りを歩いた。立ち並ぶ店舗では、醤油絞りや自分だけの匂い袋作り、石臼を回して抹茶の粉を挽くなど、さまざまな体験ができる。素晴らしいのは、体験を通して一本杉通りのものづくりの歴史をも味わえること。私は各店舗で体験をさせてもらいながら、女将や主人それぞれが持つ、花嫁のれんにまつわる物語を聞いた。
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「花嫁のれん」の物語
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