富士山が世界遺産になった理由は「麓から登山」をすればわかる。
覚えているだろうか。富士山は「信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録された。さらにいえば、富士山だけが世界遺産なのではない。まわりの神社や登山道なども含めて世界遺産。五合目から富士山に登る人が多いかもしれないが、五合目から下にこそ歴史が色濃く残っているのだ。
「信仰の対象」とは何か。たとえば、東京スカイツリーから、江ノ島から、新幹線から。日本人は富士山を目にすると「なんだかありがたい」ような気持ちになる。その理由を言葉で説明できるだろうか。「日本人のDNAがそう感じさせる」と言うのは簡単だが、果たして「DNA」とは何なのか。そこには先祖代々の「富士山信仰の歴史」が含まれているのかもしれない。
中でも信仰が最も盛んになったのは江戸時代の「富士講」である。このとき、富士講の人たちが歩いたルートこそ「吉田口登山道」。富士吉田の町から五合目のバス停まで所要時間はおよそ5時間。現在の富士山には4つの登山道があるが、麓から山頂まで通しで歩けるのは吉田口だけである。
この道を歩き終えたとき、あなたの無意識の中にある富士山が姿を見せるはずだ。
吉田口登山道
富士山が世界遺産になった理由は
「麓から登山」をすればわかる
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