京都、浄住寺でSOUND TRIPの取り組みをスタートします。
今朝起きてから呼吸をしているな、と、意識した人はどれくらいいるだろうか?
無意識なことに気づくことは難しいが、すこし立ち止まるだけで気づきは増える。坐禅とは観察の技術である、という人もいるが、ゆっくり座ることで気づきが増えると日常の風景が美しく彩りを増す。
浄住寺。ここには今、坐禅ができる場所として多くの人が訪れる。もとは、平安時代に慈覚大師円仁によって開創された。その後、江戸時代には鉄牛禅師によって黄檗宗の禅寺として再興され、現在にいたる。
浄住寺のSOUND TRIPは、心をととのえてから聞いてほしい。まず、少し呼吸をととのえて。一拍、時間を置いてから。
この音楽は浄住寺にある音を拾い集めてつくった、瞑想体験のできるサウンドメディテーション。ぜひ体験を終えたあとにもお寺の中をめぐってほしい。そこでの再発見、普段はなかなか気づけない音による観光を楽しんでほしい。
アーティストはフィールドレコーディングを得意とする音楽家のAOKI takamasa氏。写真家としても活動する。
下記に、アーティストからこの楽曲に込めた想いをお伝えする。
地球人が普段何気に意識している『時計時間』は、太陽と地球という宇宙的には極めて限定された空間での関係性から成り立っていて、ある意味この太陽系の地球人にしか機能しない尺度であると思います。その『時間』という存在をより俯瞰した視点で観察すると、果たしてこの宇宙に時間は存在するのか?という疑念を抱きます。実は宇宙の基本は始まりも終わりもない『無限』であって、始まりも終わりも在る有限な体に閉じ込められた地球人類の視点からは、その『無限性』をうまく理解できないだけなんじゃないか? ただ『今この瞬間』が永遠に無限に続いているのが宇宙なのではないか? 晴天と紅葉に恵まれ、そよ風が心地良かった浄住寺での禅、瞑想体験を通して、あの日あの場所で感じた『今』を、その時そこで録音した音を使って表現しました。
ー AOKI takamasa
この体験は、
浄住寺、指定の場所で聴けます
AOKI takamasa
1976年生まれ。大阪府出身。2001年初頭に自身にとってのファースト・アルバム『SILICOM』をリリースして以来、LIVE, DJ、楽曲制作を中心に国際的な活動を続ける。2004年~2011年はヨーロッパに拠点を置き、2011年に帰国。国内外のアーティストのremix、プロデュース、ミキシングも担当。Bun/Fumitake TamuraとのユニットNeutralでの活動も進行中。写真家としても活動。