西明寺のSOUND TRIPは、アーティストが縁側に座りながらギターを弾き歌い制作したもの。山の奥にあるお寺ということもあり、生命の音が至るところから聞こえます。その音を現場で収録し、そこに自身の声をのせて音楽にしたアーティストは、青葉市子。
この体験は、
西明寺の指定の場所で聴けます
西明寺さんの
縁側で
京都・嵐山の北部に位置する、高雄山(神護寺)・栂尾山(高山寺)・槇尾山(西明寺)は、古くから三尾と呼ばれる。西明寺は、もう一つのSOUND TRIPが置かれている神護寺に勤めていた空海の高弟の智泉大徳によって、戒律道場として開かれる。若い僧が修行する上で必要となる静寂な環境がここにはあったからであり、それが今でも受け継がれている山寺と言える。
ここで制作したSOUND TRIPの音楽は、アーティストが縁側に座りながらギターを弾き歌い制作したもの。実際に西明寺でフィールドレコーディングをし、ちょうどあなたが今座っているまさにその場所で作られた、ここでしか聴けない音楽体験。制作アーティストは京都出身のシンガーソングライターである青葉市子氏。
西明寺の脇を流れる清滝川は、ゲンジボタルの生息地として知られる清流で、このエリアはあらゆる生物が生き生きと暮らしている。虫は鳴き、川は踊り、植物は葉を広げる。
この音楽を体験したあとに、ぜひまわりの風景、自然、そして小さな生きものたちにも目を向けてみてほしい。
青葉市子
音楽家。1990年1月28日生まれ。
2010年にファーストアルバム『剃刀乙女』を発表以降、これまでに6枚のソロアルバムをリリース。うたとクラシックギターをたずさえ、日本各地、世界各国で音楽を奏でる。近年は、ナレーションやCM、舞台音楽の制作、芸術祭でのインスタレーション作品発表など、さまざまなフィールドで創作を行う。活動10周年を迎えた2020年、自主レーベル「hermine」(エルミン)を設立。体温の宿った幻想世界を描き続けている。12月2日 (水) 、”架空の映画のためのサウンドトラック”として、最新作『アダンの風』を発表する。