オリエンタルホテル京都六条と提携した、京都の禅ガイドおよび、禅をあめ玉とサウンドメディテーションで体験する取り組みをスタートしました。
ホテルに宿泊する人が求めているものは二つ。ゆっくりと休める宿泊機能としてのインナートリップと、観光拠点としてのアウタートリップ。その二つのトリップをより豊かにできるような体験を、ホテルのアメニティとして提供できないか。アメニティといえば、歯ブラシやカミソリ、石鹸などをイメージしますが、体験そのものをアメニティとして提供する取り組みを実施しました。
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ホテルの部屋で、あめ玉から禅を体験する
安らぎを体験するインナートリップの体験は、ホテルエントランスからスタートします。チェックイン時に、しおりとともにあめ玉を配布。
宿泊のお客さまには、あめ玉を使って禅を体験してもらいます。あめ玉で禅?が結びつかない人も多いはず。これは「ひと粒の禅」という取り組みで、あめ玉を舐めるということだけに意識を集中することで禅を体験してもらうもの。あめ玉も、ホテル独自のものを作りました。ホテルが建つエリアは、京都の中でも地下の天然名水を有する場所。近くに位置する銭湯の白山湯は、地下の天然水をかけ流しで体験できる飲める水風呂があります。そこに、水を汲みに来る料理人の人たちもいるほど。この場所でやるからには、ここでやる意味のある物語を。だから、白山湯さんから天然名水を分けていただき、その水を使ったあめ玉を京都の大文字飴さんと一緒につくりました。
さらに、あめ玉と一緒に配布したしおりには、あめ玉で禅を体験するときに一緒に聴く「サウンドメディテーション」のコードが書かれています。このサウンドもまた、白山湯や近くの川の流れる音などをフィールドレコーディングして作られたもの。アーティストは、世界で活躍する京都出身のYoichiro Kotaniさん。同じコンセプトで、ホテルロビーの音楽も作りました。
街歩きができる、京都禅ガイドを提供
そして、このホテルを観光拠点として楽しめるよう、禅のガイドを提供します。京都で実際に禅を体験できるところはどこか。日本語で教えてくれるところ、英語で体験できるところ。禅とお茶をテーマにしたガイドや、枯山水の世界に触れられるようなガイドなど、京都を禅という切り口でで体験できるガイドを制作しました。
京都に訪れた人へ。禅でインナートリップへのいざない
Apple創業者スティーブ・ジョブズや、Panasonic創業者の松下幸之助が傾倒していたことでも有名な禅。いま世界中でその魅力が広がっています。なぜ今、日本の禅が世界を魅了しているのでしょうか?そして世の経営者たちが、多忙を極める中で取り組んでいた理由とはなんでしょうか?
禅は、サンスクリット語で精神集中という意味があります。本来なら歩きながらでも、または立ちながらでもできるのですが、座ることが一番安定していたので座禅が普及。
その教えの特徴は、不立文字、教外別伝。つまり他人からの教えや、文字、言葉では伝えることができず、“いまここ”に生きる自分の心をとらえることが大切。つまり、誰かに教えを請うのではなく自分と対峙して、悟りを見出そうとすることです。これは、生きものすべてが本来持っている仏性に気付くための教えと言われています。
と、言ってもなかなか難しいはず。だから、まずは体験してみてはどうでしょうか。
正しい姿勢でゆったりと座り、なにも考えないようにする。ただ呼吸をして座ると、そこに“いる”という感覚を再確認できるかもしれません。あるいは、ゆっくりと座ることで風を感じ、小鳥のさえずりに耳を傾け、つばを飲み込むと食道がうごくのを感じるかもしれません。そのとき、自分はまわりの力に支えられていると感謝することだってあります。
人によってさまざまな気づきのある禅。そのすべてが教えであり、すべて自分の内から気づくもの。これだ!という確立した定義はなく、実際にやってみることこそがもっとも大切なのです。
だから、このガイドではオリエンタルホテル京都 六条に宿泊の方へ特別な禅の体験をしてもらおうと思っています。
旅先というのは、いままでの生活とは少し離れた非日常です。旅先だからこそ普段あまりしない禅の体験をしてみませんか?もしかしたら旅先で、あなたの知らない自分と出会えるかもしれませんよ。
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企画をご一緒にしたいお寺や神社さん、美術館などを運営している施設の方はぜひ、ご連絡をお待ちしています。
ON THE TRIP. ぼくたちの旅は続く。