熊楠の見つめる世界の境界線。南方熊楠記念館公式ガイド

READIO ON THE TRIP vol.32

南方熊楠記念館の公式オーディオガイドをリリースしました。
2019年から始めた新プロジェクト、入館料インクルードモデルの第二弾です。入館料インクルードモデルとは、日本の文化財の入館料が他国と比べて安いと同時に体験がちゃんと伝えられていないという課題のもとに、入館料をあげてオーディオガイドや展示の仕様などを変えて付加価値をあげる取り組みです。

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その舞台となるのは、南紀白浜にある南方熊楠記念館。2019年10月1日のリニューアルオープンに合わせてオーディオガイドを公開しました。南方熊楠記念館は、知の巨人である熊楠の生涯の軌跡と、彼の考えを理解できるミュージアム。



またこの記念館、日本の偉人館の中でもTrip Advisorの口コミランキングが日本で一位の場所でもあります。(※2018年調べ)
海に面した立地と景色も素晴らしい南方熊楠記念館には、熊楠について話すときに誰よりも目を輝かせる、谷脇館長がいました。

ON THE TRIPの南方熊楠記念館ガイドは、谷脇館長とともに作成し、音声は館長の声(日本語のみ)でナビゲートします。説明板には書かれていない熊楠のエピソード、物語を、それぞれの展示を目の前にして音声とともにぜひお楽しみください。
なにかとなにかの境界線を求めてきた熊楠が見つめていた先とはなんなのか。その先を一緒に見つめて欲しいと思っています。そのとき、あなただけの新たな熊楠像が見つかるかもしれません。

南方熊楠とは?

植物学、民俗学、天文学……粘菌、それから密教――。南方熊楠が追い求めた研究分野はとんでもなく幅広いものです。広くて豊かな知識を持つことを「博覧強記」といいますが、熊楠の場合はいっそのこと、「狂う」ほうの「狂気」という漢字を当てて「博覧狂気」と呼びたいほどです。その思考は混沌に満ちているように見えます。貪欲な彼の好奇心には底が見えません。

人間と自然の境。動物と植物の境。男と女の境。西洋と東洋の境。世界の秘密を解き明かそうと、らんらんと輝く熊楠の眼差しは、どうやら境界線に向けられているようなのです。

未だにその全貌が明らかになっていない、彼が突き詰めてきた世界。このガイドでは、「南方学」とも呼ぶべき、その学問の入り口へとご案内しましょう。

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