源平合戦の舞台で聴く「屋島での夜の夢」パノラマ館公式オーディオガイドをリリース
株式会社ON THE TRIPは、香川県高松市の屋島山上交流拠点施設「やしまーる」と共同し、公式オーディオガイド「屋島での夜の夢」をリリースしました。
やしまーるの施設には、パノラマアート作品の展示室「屋島での夜の夢」があります。本ガイドはパノラマ館の鑑賞ガイドと、屋島エリア内の源平合戦の舞台をめぐるまちあるきガイドを収録しています。
源平合戦の舞台を訪ねて
やしまーるには「屋島での夜の夢」と題されたパノラマ館があります。パノラマ館とは、明治時代に西洋から伝わった360°を見渡せる絵画とジオラマを組み合わせた劇場型の施設のこと。入館する前に暗闇へと入り、目を慣らしながらガイドをお聞きください。聞こえてくるのは波の音、馬の駆ける音…。音楽と共に、ここから体験の幕が上がります。
このパノラマ館では、縦5m、横40mの巨大な油絵とジオラマの連続した作品が鑑賞者を取り囲む。まるでだまし絵のような空間に迷い込んだような錯覚に陥ります。平家物語の源平合戦をもとに、時空間を超えた戦いのドラマが描かれており、まるで現実の風景ではないかと思うほどのリアルな感覚を味わうことができます。
パノラマ館を鑑賞した後は、屋島のまちへ出かけましょう。ガイドでは、屋島エリア内に点在する源平合戦の舞台を紹介しています。合戦の始まりの音、武将たちのかけ声、弓矢の音。ガイドを聴きながら、その情景を思い浮かべてみましょう。
このように、オーディオガイドでは、決して観光情報誌では知ることのできない、旅の視点が変わるサブルートへご案内します。
ガイドを無料で制作「入館料インクルードモデル」の取り組み
パノラマ館のガイドは、オーディオガイドを無料で制作し、入館料をシェアする「入館料インクルードモデル」として実施しています。
これは、日本の文化財の入館料が他国と比べて安く、同時にそこでの体験が十分に伝えられていないという課題のもと行っている取り組みです。
日本の文化財の入館料は安く、ヨーロッパの文化財と比べると、1/5のところもあります。その安さがゆえに、設備投資ができない状況になっているところも。するとどうなるか。文化財を修理、保護することもままならず、多くの人にその魅力を伝えることができなくなってしまいます。
美術館でただ絵を目の前にしても、作者の思いや作品に込められた物語などの魅力を伝えきれません。そこで多言語に対応したオーディオガイドがその役割を果たすのですが、美術館や社寺が自らオーディオガイドを作るとなると、多くのコストがかかります。専門端末や設備、オペレーションコストも必要となり、また、多くの人を惹きつけるクリエイティブを作ることも難しい。
それを国内の寺社、美術館などの公式多言語オーディオガイドを手掛けるON THE TRIPが解決します。 この取り組みは、お金を一切頂かずにオーディオガイドを制作し、そのオーディオガイドを含めた入館料を設定し、その入館料をシェアしていくというもの。
入館料が500円のところを、800円に設定し、その代わりに無料のオーディオガイドを提供していただく。元との差額の300円の収益を、お互いにシェアするという流れです。
それに合わせ、多言語のオーディオガイド制作、ポスターやMAPなどの各種ツールデザイン、Web制作、書籍作りやデジタルマーケティングなど、すべてON THE TRIPで無料で制作します。施設内での展示や、配布パンフレットやマップなどのツールもリニューアルすることも可能です。
観光客が求めているのは、安く手に入る体験ではなく、そこにしかないオリジナルの体験なのです。文化財には誇るべき物語があるにもかかわらず、そのことをきちんと来場者に伝えられていません。僕たちはその体験を、デジタルを使ってアップデートします。
オーディオガイドで観光のDX化をしたい施設や自治体を募集中
株式会社ONTHE TRIPは、まちの歴史、その土地が持つ物語について丹念に取材を行い、まるで映画や小説のように人の心を動かす作品のようなガイドを制作しています。ガイドを聴くことにより、訪れた場所への理解が深まり、旅の体験がふくらみます。
現在、提携先の施設や自治体を募集しています。オーディオガイドは制作費を頂いてつくるものと、制作費を無料で実施する取り組みがあります。無料で実施する場合も、多言語(英語、中国語)の音声・テキストの制作、ポスターやMAPなど各種ツールのデザイン、WEB制作、書籍制作やデジタルマーケティングなど、ガイドに必要な制作物を無料でお作りいたします。
ON THE TRIP. ぼくたちの旅はつづく。