「和尚!禅で自己肯定感あげられます?」悩める女が、禅の和尚に人生相談

InTripから女性向け新サービスリリース


京都を訪れた私は、悩んでいました。
っていうか、人生ずっと悩んできました。
あれやこれや、どうでもいいことまで考え込んでは自己嫌悪の繰り返しでした。

ふと思い立ち、足を運んだのは建仁寺・両足院で開かれている朝の座禅会。ずらりと並んだ参加者の前に、庭園を背にして座っていたのが、伊藤東凌(とうりょう)和尚でした。
映画カンフーパンダで老師が言っていた「心の平和」を全身に纏ったようなオーラ。悩みと恨みの毒に侵された私には直視できないほどの美しい光でした。

「この人なら、私の悩みを根源から解決するヒントをくださるかもしれない」。

In Tripの取材と称し、対談を申し込みました。いや、対談ではなく、人生相談でした。
そして、「この人ならもしかして」という私の直感は、当たっていたのです。

悩む女代表、本間美和がお届けします。
(ちなみに、この悩み相談の結果、生まれた禅のプログラムは、アプリから体験できます)

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自己肯定感を
上げたいんです


本間:教えてください和尚。自己肯定感って最近よく聞くようになりましたが、私は自己肯定できない人間・日本代表くらいに思っています。楽観的な性格の夫からは「悩む天才だね」と呆れられていて。物事をわざわざ悪い方に考えたり自分のせいだと思う傾向があるようなのです。

東凌:許すと言う事。これは自己肯定感の大きなテーマです。どこかでずっと自分を責めているなら、許してあげた方がいいですね。かけがえのない可愛い自分。そんな責めないでいいんだよと。

本間:う…。そうなんですよ。誰も責めてないのに「まだまだ」だと追い込んでいて。理想のイメージに近づけない自分が許せん、怠惰だって思ってしまいます。
この社会って、常に成長している人は偉い、停滞している人はダメっていうプレッシャー強くないですか。常に「前向きな頑張り屋さん」でなくてはと。親や教師にも言われてきましたし。あ、これ、ある種の呪縛なのかも…。

東凌:確かに日本人は、子育てでも「甘やかしちゃだめよ」って言いがちですね。甘やかすとダメな人間になってしまうって。でも、本当でしょうか。これは大きな問いですよね。

本間:え…。甘やかして、いいんですか…。

「足るを知る」の
本当の意味



本間:でもでも和尚、別の文脈では、理想を追求しようとすると、もう充分恵まれてるでしょう、「足るを知りなさい」と身内に言われたりもするんです。

東凌:「小欲知足(しょうよくちそく)」ですね。震災後いわれることが増えた言葉です。もっと大変な人がいるんだから、自分の欲求を我慢して慎ましく、と。
でもその使い方は、実はちょっと違うんです。

知足とは、朝起きたときの状態、つまり初期状態で完成しているよ、幸せのための条件はすべて全て揃って満たされているよ、ということです。そのままで完璧な自分なのだから、外に求めなくていいし、そこに幸せを感じられたら無敵なんです。


本間:「生きてるだけで丸もうけ」ってことですか。とかく幸せって、成長した自分含め、どこか・何かに求めがちですよね。まさか「今」の自分だったとは。


東凌:座禅て実は面白い仕組みなんです。朝起きて身支度して座る。これで完璧な状態。その満たされた状態から、座っているうちに少しずつダメになっていく。足がしびれたり、首に違和感が出たり。それを元に戻そうとしても無理だし、一番最初が完璧に満たされていたと知る。これは、余計な「こうじゃなくちゃいけない」を手放していく作業でもあります。

本間:私は「こうじゃなくちゃ」に縛られてきました。母親になってますます。その度に、何か違和感を感じつつも枠組みから出られなくて、悶々としてきました。答えはない、他人のものさしは嫌だ、でも自信がない。

東凌:そういう人には、質問をするようにしています。問いを立てるというのは、今までそんなこと考えてなかったことを考えるきっかけになりますから。

その末に、その人が人生で自分に問い続ける「座右の問い」のようなものを持てるといいなと思います。例えば、「一番楽しい時はどんな時か」「死んだときに誰か1人だけ自分を覚えていて欲しいとしたら誰か」。
シンプルな自分のコアな部分、大事なものを探すための質問です。まわりが、あなたは恵まれてると言っても、自分はそうは思えない、そんなときに有効です。

「死んだ後、あなたのことを一言で表現してもらいたいとしたら、どう言ってほしいか」という、人生の伝え方、魂の残し方を問うようなグサっといく質問もいいですね。

本間:そんな問いをされたら、何だか泣いてしまいそう…。無いと思っていたのに本当はあったものや、本当はもらっていた愛情を思い出したりして。

東凌:無い無いと思ってたら、「あった」。これが仏教でいう知足です。

今は今でしかないと気づく


本間:禅は、悩みを治す医療に例えると、対処療法の西洋医学ではなく、東洋医学・漢方のような効きかたがする感じがします。
自己肯定感が低いからといって、それについてのベストセラー本を読んでも、結局自分の根底には別の原因があって、同じ思考を繰り返してしまう。禅のスタンスって、もっと大きくてふわっとしていて、気づいたら元気になっている、みたいな感じがします。

東凌:そうですね。禅は心と体の、全体の流れをよくするものですから。悩んでること自体が肯定されたり、滑稽に思えたり、愛おしく思えたり。
医者で言えば、ろくに治療せずに「温めなさい」とか「早く寝なさい」と言う感じでしょうか。


あとは、悩んでいる人と一対一の対話では、「今」っていう時間の単位を短くしてあげるよう気を付けています。
「今悩んでるんですよ」と言いつつ、3ヶ月前からのこと、1年前からのことを言っている。つまり、「今」が長期化して、重くなってしまって、その分全部を抱えこむから、苦しいんです。
「今お茶おいしいですか?」「いまどこから鳥の声が聞こえましたか?」そんな問いかけをして、今は今であることを認識してもらうんです。

本間:私の悩み、たしかに超ド級に重い…。いつからの背負ってんねんって感じで。かたや子どもは今が短いですよね。「今?えーと、おなかすいた!」今は今しかない。

東凌:そうそう。子どもって過去・未来の時間の概念がないですよね。ある意味大人が子どもの感覚になるといいのかもしれません。

時間が短くなれば、捉え方がかわっていくんです。昨日までだめだと思ってたけど、今日の朝は調子よかった。あ、そうか調子いいんか俺、と自分で気づいてもらう。

本間:ほんとうですね…。私は被害妄想というか、わざわざ悪い思考をかき集めてしまっているのかもしれません。
朝こんなことがあって、さっき歩いてたらこうなったし、人にこう言われたし、ああやっぱりだめなんだ、なんて嫌な世の中だーと。

東凌:ものの捉え方ですよね。ちょっと嫌なことがあったら、あれもあれも、あのせいだ、自分がわるいと「負の糸」を勝手に編んでしまう。
でも、大笑いしてしまうとか、「あ、明日ネタになるぞ」とか、最強の武器は「ユーモアにしてしまう」ことなんです。

最初の前提を変えたいですよね。そもそも悩むこと自体だってマイナスって決めつけてますけど、ほんと?ってこと。もしかしてわざと悩んでいない?悩むのを楽しんでいない?ってことです。

本間:ぎくり…。もしかしたら、かさぶたをはがす感覚に近いかもしれません。「ペリ」が痛気持ちよかったりするんですよね。せっかく固まって、またやり直しなのに。

実は「過去」は
変えられる


東凌:実は、事実じゃないことを事実と呼んでることが多いように思います。
例えば、事務所で先輩に書類をバンと置かれた。前からきつかったし、きっと嫌われてるし、仕事ぶりへの評価なんだと勝手に解釈して落ち込んでしまう。

本間:まさにそんな思考の人間でした…。

東凌:かもしれないけど、違うかもしれないですよね。頭の中で編集されているということです。
その編集を、もう一回前向きに、もしくは面白おかしく編集しなおしません?と言いたいです。
「気合い入れろ。期待してるぞ」と、励ましのストーリーに変えてもいい。

本間:ひょっとしたら恋なのかもしれない。好きと言えなくてぎこちない態度になっちゃっただけとか。いいですね。この手の妄想は得意です。

東凌:そう。いい調子です。
よく、過去は変えられないけど未来は変えられるっていいますよね。でも違う。過去は変えられるってことなんです。
壮絶な生い立ちの人で、いま活躍している人格者の人がいます。そういう人は過去を変えたんですね。「あのせいで私は」と思うか、「あのおかげで私は」と思うか。
そして過去を変えるには、未来のビジョンが大事なんです。未来こうなりたいという絵があれば、大変だった過去がいい糠床になります。過去を、未来にあわせて再編集するんです。

本間:再編集…。私は産後のワンオペ育児の恨みをまだ抱えていて、人に話すときすごーく酷かった過去として、何なら盛り気味で話してました。これって悪い再編集ですよね。未来のビジョン、具体的にどうやればいいんですか?

東凌:どんな将来の景色が見たいかと丁寧にやっていくと、出てきます。
例えば、夫婦二人で手を取り合って子どもが巣立つとき見送っていたいな、というような、見たい光景です。それが見えたら、辛かった当時のことも、笑って話せるようになるかもしれない。

本間:光景、それならできそう!女は特にイメージ先行の生き物ですもの。なりたい自分の絵が見えたなら、思考を前に向けられる気がします。「あれがあったから」と言える日が……ああ、来るといいな、いや、きっと来る。和尚!ありがとうございます!




***

こんな感じでお悩み相談していったら、実はこれ、多くの人、特に女性たちに響くのではないかということになり、東凌さんと私の二人で新コンテンツをたくさんつくりました。

現在、

・自己肯定感をあげる、禅イメトレ
・心の水やり、慈悲の瞑想
・運・縁・幸せをつかむ、引き寄せ瞑想
・美しくなる、禅のイメトレ

がリリースされています。
よろしければぜひ、お聴きください。


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