植物学、民俗学、天文学……粘菌、それから密教――。南方熊楠が追い求めた研究分野はとんでもなく幅広いものです。広くて豊かな知識を持つことを「博覧強記」といいますが、熊楠の場合はいっそのこと、「狂う」ほうの「狂気」という漢字を当てて「博覧狂気」と呼びたいほどです。その思考は混沌に満ちているように見えます。貪欲な彼の好奇心には底が見えません。
人間と自然の境。動物と植物の境。男と女の境。西洋と東洋の境。世界の秘密を解き明かそうと、らんらんと輝く熊楠の眼差しは、どうやら境界線に向けられているようなのです。
未だにその全貌が明らかになっていない、彼が突き詰めてきた世界。このガイドでは、「南方学」とも呼ぶべき、その学問の入り口へとご案内しましょう。
※このガイドは、南方熊楠記念館の谷脇館長にインタビューして制作したガイドです。日本語のガイドでは谷脇館長が声のナレーションを担当していますが、英語、中国語は、館長の声ではなく他の人の声。ですが、ガイドの性質上谷脇館長がまさに横で話しているようなものにしたいため、主語を谷脇館長にしています。
南方熊楠記念館
熊楠の見つめる世界の境界線
山の辺の道
石上神宮から内山永久寺跡へ
祈りの風景をたどる
東京ベイ散歩
なぜ東京都“港区”なのか?
東京湾に流れる物語を歩く
竹原まち歩き
塩と生きた町、竹原の物語。
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