TIPS
・養生シールを貼り、ヤスリで磨く
・さらに下地を整えてから、塗装スプレーを
・ロゴなどをシールに加工して貼る
TOOLS
塗装スプレー、プラサフスプレー、400番のヤスリ、800番のヤスリ、養生シール、新聞紙、ロゴシール
養生シールを貼り、ヤスリで磨く
やればできる。これを色濃く実感したのは塗装だ。塗装は素人には難しいと言われていた。だから、はじめは業者に依頼しようと思っていた。見積もりをとってみると「30万円」。しかし、自分たちでやってみると「3万円」で済んだのだった。
まずはデザイン。塗装の量を減らすためにも、もとからある白地を生かしたデザインに。ON THE TRIPのガイドの表紙デザインなども手がけるデザイナー太田氏に依頼した。
さて、実際に塗装をはじめる前に、余計なシールをはがす。「環境適合車」みたいなシールのことだ。きれいにはがす方法はほかにあるのだろけど、しゃらくさい。鑿(のみ)を使って削り取った。ちなみに、丸い黄色い反射板は車検時に必要なもの。あやうくはがしそうになった。
続いて、黒と白の境目となるラインに養生テープを貼っていく。ぼくたちの塗装はスプレーによるもの。青色の部分はすべて塗り替えてしまうとして、白色の部分に黒スプレーが付着しないよう保護するのだ。少しでも隙間があると色がついてしまうので、ていねいに貼る必要がある。
さらに下地を整えてから、塗装スプレーを
つぎに、色を塗る部分をヤスリで削っていく。スプレーの色をのりやすくするためだ。「400番のヤスリ」でざっと表面を削っていった。そして、「下地用のスプレー」を吹きつける。これによってさらに色がのりやすくなる。その上でさらに「800番のヤスリ」で削っていく。目安としては、指でなぞればツルツルになるまで。
最後に黒スプレー(マットブラック)を吹きつける。ぼくたちはこのスプレーを25本ほど消費した。このとき、一気に濃く塗ろうと一点集中でスプレーを吹きつけるとダマができてしまう。だから、薄く吹きつけては乾かして、また薄く吹きつける。それを何度も繰り返す。すると、きれいなマットブラックに塗りあがった。
これが思いのほかきれいに仕上がったのである。素人とは思えない、と素人は思う。
「このへんも塗ったほうがかっこいいんじゃない?」
ガレージのご近所さんであるKさんのアドバイスにしたがって、サビついたワイパーやミラーの枠までスプレーを吹きつけていく。すると、ますます見違えていった。このKさんには飛行機の整備士をしていた過去があり、自動車の改造もお手のもの。ぼくたちが作業しているときには何かとアドバイスをしてくれた。
ひとつ、言い忘れてしまった。屋外で色塗り作業をする人は天候に十分に気をつけてほしい。ぼくたちは色を塗った翌日の大雨にやられてしまい、再度、塗りなおすことになってしまった。
ロゴなどをシールに加工して貼る
何はともあれ、塗装を終えたところで、今度はシールを貼っていく。「ON THE TRIP」のロゴなどの部分だ。シールはデザインデータを渡して「前田塗装」さんに作ってもらった。3万円だった。これも案外、きれいに貼れたのだった。
背面は「Supported by VIP LINER」。バスをサポートしてくれた田倉社長=平成エンタープライズさんの、夜行バスのブランドだ。