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連続するプロジェクト/インスタレーションを所有する

BnA Alter Museumは、宿泊型ミュージアムと銘打ち、16種類31部屋のアートルームそのものをアート作品として様々なアーティストとともに企画、制作し運営を行なっています。

この度、当館ではインスタレーションアート(*1)及び、その所有をテーマにした展覧会「連続するプロジェクト/インスタレーションを所有する」を開催いたします。
本展覧会は、アートフェアであるArt Collaboration Kyotoの公募プログラムであり、当館アートディレクターである筒井一隆が企画を担当しました。

アートフェアというアート作品を売買する場において、ある時空間に紐づき所有に易しくない(*2)インスタレーションアートを購入し所有することとはどういうことなのか。またその時、購入者は何を”所有する”のか、そして”所有する”ことを捉え直し、広げることはできないだろうか。さらには、”所有しようとする”ことを通して、ある生としての作品(*3)を、他者を、理解する(したかのような)道筋を見出すことはできないか。宿泊型ミュージアムとして、空間そのもの、ひいては京都河原町高辻という場所に紐づくインスタレーションアートを展開してきた当館を舞台に、このような思考と実験の場としての展覧会という形をとって試みます。


ある時空間が持つ状況をアート作品として提示するインスタレーションアートは、どのように所有することが可能なのか。この問いに対する糸口として、本展覧会は2つの連続するプロジェクトによって構成されています。

[1]インスタレーション作品本体の制作プロジェクト
[2]それらを所有するための制作プロジェクト

[1]では、作品本体の制作に加え、単線ではないインスタレーションアートの歴史の一部を踏まえ(*4)ながら、非常階段を会場とする5つのケースギャラリーに様々な素材や特性を持つ作品群が配置されます。
[2]では、所有のための1つの手段として契約書(*5)を取り上げ、展覧会売買プロジェクト「D4C」(2019~)を主宰する檜山真有氏に協力頂きインスタレーション作品の売買契約書(*5)を発表、掲示しています。

最後に、本展ではそのように連続するプロジェクトたちが、人や物やコト、そして時空間の結節点であると同時に新たな始まりとして機能することを意図しています。そして、売買及び所有の為の契約及びプロジェクトを通して、作品が規定されることで、さらなるヴァリエーションを想像し得るような広がりを得ることを期待しています。


*1 今回インスタレーションアートという語が持つ意味として、”展示される空間そのものを作品とみなすアート作品”とした。故に作品とそのサイトとの結びつきや、制作及び展示される状況について作品が成立する条件としての様々な制約ができることとなった。
*2 本展との関係性は薄いが、2019年のArt Basel Miamiでは大型作品のためのセクターMeridianを開設。美術館規模のインスタレーションを含む大型作品が展示販売された。販売の内実は多く語られていないが公表されている購入者の多くは美術館や大型個人コレクターであった。(参考: https://www.artsy.net/article/artsy-editorial-buying-enormous-artworks-art-basel )
*3 参考文献 ボリス・グロイス「アートパワー」より「生政治時代の芸術ー芸術作品からアート・ドキュメンテーションへ」| 現代企画室
*4 近日各作品について情報更新を予定
*5 檜山真有氏は大学院修士課程においてアートディーラー、キュレーターであるSeth Siegelaubの研究を行う。Seth Siegelaubは、1960年代と70年代にニューヨークでコンセプチュアルアートを振興し、アーティストのためのアート売買契約書”The Artist’s Reserved Rights Transfer and Sale Agreement”を1971年に出版。



企画:筒井一隆
協力:檜山真有
助成:ACK連携プログラム採択事業
主催:BnA Alter Museum

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